侘びの世界へ―Flower's Topology

SONY C-38Bサウンドチェック

SONY C-38B
昨日、入手した「SONY C-38B」の動作チェック及びサウンドチェックを行いました。

最終的には個体自体の音質もチェックしたかったので、敢えて普段使用しているマイクプリへの接続は省き、C-38Bをアナログ卓(Mackie 1604-VLZ3)に入力し、I/OインターフェースからPro Toolsで録音するという形を取りました。

まず、マイクロフォン本体の胴部にあるカバーを開き、電源供給のための電池を差し込みました。電池は006Pです。

あの四角い006P電池で個人的に思い出すのは、昔使っていた「AKG B18」という小型のファンタム電源ユニットです。このユニットに006Pを2個仕込み、マイクケーブルを接続すれば、18Vのファンタム供給が可能になります。その頃はDC48V供給ができない卓を使用していたので、B18のようなユニットが必要でした。

話を戻します。
C-38Bのカバーは慣れないと開けづらく、006P自体の着脱も硬くて難しい。また、指向パターンの切り替えでは、マイクロフォン背面にある切り替え孔にドライバーを差し込まなければならず、これらが非常に不便で、最近のコンデンサー型マイクロフォンの扱いやすさと比較すると、大きな弱点ではあります。
特にPAでのセッティングの際に手間取る可能性があり、十分使い慣れておく必要があるでしょう。

それから、カバーを開けた内部に、高音域音質調整用の切り替えスイッチがあります。5kHzあたりからオクターブ6dB減衰するスイッチということなのですが、ほとんど使うことはないでしょう。ネジ式のスイッチなので可変しがちであり、事前にスイッチがフラットの位置にあることを目視した方が良いと思われます。

さて、実際にサウンドチェックでヴォーカルをレコーディングしてみました(単一指向性のみのテスト)。

卓のトリムをを上げていき、回路劣化などの不良による、ノイズの混入がないことを確認しました。マイク背面にある低音域調整スイッチの効果も確認しました。M、M1、V1、V2と4タイプのローカットフィルターです。

胴部のカバーを外した内部
最終的な音質チェックについてですが、一言で言えば、やはり秀逸な放送業務用マイクロフォンといった感じです。感度が良く、6kHzあたりが強調されるので、鍵盤、打鍵、弦楽器、吹奏楽器、ヴォーカル(トーク)の収音に適しています。
やや低域が物足りないので、肉質の厚いサウンドが欲しい場合は不向きであり、レコーディング用のコンデンサー型マイクロフォンとはその点で一線を画します。周波数特性も若干狭いので、高域の煌びやかなプレゼンスを期待することもできません。

そうした面である意味、時代を感じさせる結果になることは否めず、現代的なマイクロフォンのようにはいきません。しかしそうは言っても、C-38Bには捨てがたい中域の特性があるのも事実で、アンビエントの収音では抜群の効果を発揮すると思います。

国産の歴史的なマイクロフォンを直接使用することができ、今後も個人で自由に扱えるということを考えると、今回の「中古購入計画」は大成功でした。

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