侘びの世界へ―Flower's Topology

424MKIIと464の分解部品移植の話

再生ピッチが不安定になったTASCAM PORTA STUDIO 424MKII
アナログMTRの話です。
先々月のことですが、所有していたTASCAM PORTA STUDIO 424MKIIの再生ピッチがいよいよ怪しくなりました。そこで、先月になって代替機を探したところ、TASCAM PORTA STUDIO 464の美品を入手することができました。

ところが、手元に届いて実際に動作チェックをしてみると、「再生ができない」という状態。見た目とは裏腹に、なんてことはない“ジャンク品”であったことが判明しました。

ここで私は考えました。
大概、その原因の多くはレコーダー部の劣化した部品のせいなので、424MKIIの部品を464に移植しようと企て、思い切ってそれぞれを分解することにしたのです。

さて、分解してみると、464の再生不可の原因は、やはりレコーダー部のキャプスタンの、モーターを伝導するゴムベルトが、完全にちぎれて熔解していたせいでした。しかもモーターに溶けたゴムが付着していて、硬い粘土状になっていました。

私はこの付着物をできるだけ除去し、なんとかベルトを掛けて走行できる状態にしました。
そして、424MKIIのゴムベルトをそこに引っ掛け、分解したレコーダー部を元に戻そうとした…。しかし。

それは無理でした。424MKIIのゴムベルトの寸法と、464のモーターの箇所の寸法とが合わず、この移植手術は大失敗に終わったのです。

一方、こちらは見た目だけ素晴らしいPORTA STUDIO 464
ミキサー&多重録音としての機材性能を比較すると、464の方が優れているわけですが、機械的にも、中を分解したら464が優れていることを発見しました。
464のレコーダー部のモーターは3つ装備されていて、どれも大きい。424MKIIの方は小型のモーターが2つ。したがって、ゴムベルトも2箇所必要で、テープレコーダーの駆動に関しては、464の方が機械的にシンプルなのです。

しかし、両機共々、その他のユニットに関しても電子部品は非常に多く、繊細かつ精密。非常に細かな形の違う部品とケーブルが複雑にひしめき合っていて、これを目撃すると、ある種感動します。古き良き日本の精密機械の素晴らしさに。すごい技術なわけです。

さて、これまで何台も、カセットテープ式の4トラック・アナログMTRを入手しては壊れ、入手しては壊れと、取っ替え引っ替えしてきた私ですが、そろそろアナログMTR歴も終焉にしようかと。実は数年前から同じようなことを考えていながら、ついつい別のMTRを入手したりして継続してきたわけです。

あと1台だけ。
あと1台だけ、基本的な動作が可能な状態の、MTRを入手して、それをある程度使い込んで、寿命が尽きたら、それでおしまいにしようかと。そんなことを考えています。

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