侘びの世界へ―Flower's Topology

「悲しみのバルテュス」のレコーディング〈2〉

ヴォーカルで使用したPeluso 22 47
「悲しみのバルテュス」(Balthus de tristesse)のヴォーカル・レコーディングを終えました。これですべてのパートのレコーディングを終えたことになります。

前回、レコーディングに関して書き損ねた部分があったので、まず補足します。
これまで外部音源の録りに関しては、16chアナログ・ミキサーのMackie 1604-VLZ3を経由してI/O(MOTU 828x)に入力していました。例えばOP-1などで打ち込んだ音源も1604-VLZ3を通していました。
これに倣って今年の中頃から、ソフトウェア音源に関してもI/Oから出力して一旦1604-VLZ3に通し、その出力をI/Oに戻す録り方にしました。

今回のピアノやパッド音も同様に、一旦アナログの1604-VLZ3に通すことによって、ピーク成分が少し甘めになり、音の粒立ちが耳に心地良くなっています。Pro Tools上のメーターでアナログ・ミキサーに通す前の音と通した後の音の立ち上がり方を比較しても、それは明らかに違っており、ピークが若干削げたのが分かります。32bit浮動小数点/96kHzのマルチ・トラック・レコーディングでは尚更、一旦アナログに通した方が分離と混合の具合が絶妙になり、ふくよかに聴こえます。

アナログ・ミキサーMackie 1604-VLZ3
さて、ヴォーカル・レコーディング。
今回使用したマイクロフォンはチューブタイプのPeluso 22 47。メロディ自体が歌い上げるスタイルのものではないので、かなり近接した状態で録りました。
828xのCueMix FXのコンプの設定でアタックをかなり遅くし、リリースを速くしてリップノイズを含んだ生々しいヴォーカルをとらえました。

Peluso 22 47はとても柔らかいサウンドになるので、先述したようなアナログ処理を施すやり方でピアノ音源を録らなければ、伴奏とヴォーカルの聴感上の関係はいびつなものになったでしょう。こうした音色の問題で本番でのパフォーマンスに支障がきたさないよう、事前の準備や検討は念入りにおこなわなければなりません。

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