侘びの世界へ―Flower's Topology

「知らん」のアルチザン

【久しぶりに開いたCubase Pro 8.5】
私の知る友人や仲間たちの中には、素敵なアルチザン(artisan)と言える人達が多くいます。その中で最もひ弱で劣等なアルチザンが、私自身です。私は彼らにとって疎ましくお荷物な存在です。しかし、私は、彼らを心から尊敬しています。ただそれだけは表明しておこうと思います。

今年、自身の音楽活動でいくつかのプロジェクトを進行させていますが、「知らん」というタイトルの、プチ・ソングを作ることもその一つです。
「知らん」を作詞作曲した、友人の金澤卓哉君も、頼もしい若いアルチザンの一人です。これからどんどん変貌を遂げ、アルチザンあるいはアーティストとして芽を出すことでしょう。私は彼に頼んでこの曲を歌いたい――と申し出ました。今年の2月のことです。彼はそのことを受け入れ、今回のプロジェクトが決定しました。

【シンセ&サンプラーのUVI Falcon】
当初、私はこの曲をどのようにアレンジするかまったく考えていませんでしたが、3月の時点で、楽譜にコード進行を書き込んでいくうちに、ほんの少し、この曲の放つ《小さな光》のようなものを感じました。それをどう表現したらいいか分からないけれども、物には必ず臭味というものがあるように、この曲の隠れた臭味を引き出すには、こんなコード進行がいいんじゃないか、というのを加えたわけです。するとどんどん、この「知らん」という曲の“深い部分”が湧き上がってくるように思えました。

コード進行のみならず、曲の印象や先ほど述べた《小さな光》のようなものを具体化するには、音の役割が重要です。この時、この曲に必要な音=音色を選び出すため、いくつかのソフトウェア・シンセとプラグイン・エフェクトをしっかりと揃えるため、しばし制作の休眠を余儀なくされました。
といってもそれは2ヵ月ばかりの休眠だったのですが、つい昨日、私にとって本当に久しぶりのCubase(Steinberg Cubase Pro 8.5)を開き、空のプロジェクト・ファイルを作成して、「知らん」に必要な音色のパート選びを始めました。

【「知らん」を作詞作曲した金澤卓哉君】
UVIのシンセ&サンプラー「Falcon」は、先月購入したばかりで今回初めて使用する音源となります。おそらくこの曲では重要な役割を果たしてくれるでしょう。使い勝手については申し分なく、UVIのその他のサンプリング音源も使用でき、かつ普通にサンプラーとしても利用できるので、これ以上のシンセはありません。

実は何故、「Falcon」を導入したかというと、まさにその《小さな光》のようなものを具体化するため、直感で「Falcon」にそれがあるんじゃないかと思ったわけです。この「知らん」でやりたいアレンジは、底辺としては70年代フォーク、しかしながら表面的なサウンドはモダンであって欲しいという両極端な願いから、適合するシンセをさぐっていった時に「Falcon」だと。この直感はたぶん、間違っていないと思います。

さて、どういったことになるか。今後の制作にご期待下さい。次回へ続く。

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